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バイクの走行音には気を付けよう

バイクに乗らない人はうるさいと感じやすい

ライダーの中には、「バイクのあの独特の走行音が好き」という人が多いものです。
ところが、バイクに乗らない人にとって、バイクの走行音はうるさいと感じやすいものなのです。
イギリスで行われたアンケートによると、「みんなが嫌いな音」として、「いびき」や「犬の鳴き声」に続いて、「うるさいバイクの音」も上位にランクインしています。

日本でも、バイクの音がうるさいといって木の棒で殴りかかり、ライダーにケガを負わせた事件や、30代の男性が少年ライダーをナイフで刺す事件なども起きています。
趣味で楽しむためのはずのバイクが他人との深刻なトラブルの原因となってしまっては残念ですから、特に閑静な住宅街に住んでいるライダーは注意しなければなりません。

バイクの騒音規制

騒音というのは「近接騒音測定」と呼ばれる方法で測定されるのですが、バイクの騒音に関する規制は年々厳しくなっています。
バイクの騒音に関しては、排気量ごとに排気音の上限値が決められています。
50cc以下のバイクであれば、排気音の上限値は79デシベル、125cc以下のバイクなら85デシベル、また、250cc以上のバイクは89デシベルなどとなっています。

排気音が既定値を超えると、整備不良の違反ということで取り締まりを受けることも考えられます。
この場合、違反点数2点に加えて反則金(7,000円)が科せられます。
それだけではなく、正当な理由もないのに空ぶかしをして音をたてたり、急加速による騒音を悪意で発生させたりすると、騒音運転等の違反で違反点数2点および反則金(6,000円)が科せられます。

車検の際にも、マフラーの排気ガスとともに音量がチェックされますので、気をつける必要があります。
マフラーの音量測定方法には、「定常走行騒音」「加速走行騒音」「近接排気騒音」の3種類がありますが、車検の際に用いられるのは近接排気騒音です。
バイクが停車している状態で、最高出力回転数の75%(最高出力回転数が5000回転以上であれば50%)の回転数で発生する騒音を、排気方向から45度、排気管から0.5m離れた場所で測定する方法です。

ライダーができること

バイクの走行音は、ライダーの工夫によって軽減することができます。
早朝や夜間に住宅街を走行する際には、アクセルを控えめにして低速で走る、あるいは大きな道路に出るまでエンジンをかけずにバイクを押して行くぐらいの配慮が必要でしょう。
アイドリングはできるだけ短く済ませ、空ぶかしや急発進・急加速などは控えることも大切なポイントです。
出勤が早朝だったり、仕事から戻ってくるのが深夜だったりする場合には、バイクの駐車場を徒歩圏内に借りることによって騒音問題を回避することができます。